DIY外壁塗装に必要な道具・手順と難易度
自宅の外壁塗装をDIYで行おうと考える方が増えていますが、実際には高い技術力と専門的な準備が必要です。手順を正しく理解し、必要な道具を揃えることが成功の第一歩ですが、作業には想像以上の労力とリスクが伴います。
項目
|
内容
|
難易度
|
備考
|
足場の設置
|
安全確保のために必須
|
高い
|
専門業者でないと法的にも設置が難しい場合がある
|
高圧洗浄機
|
外壁の汚れを落とす
|
中程度
|
家庭用では出力不足な場合がある
|
マスキングテープ・養生シート
|
塗装不要部分の保護
|
中程度
|
美観に大きく影響する作業
|
下塗り用塗料(シーラーなど)
|
塗料の密着性向上
|
中程度
|
外壁材ごとに最適な種類を選ぶ必要あり
|
主塗料(中塗り・上塗り)
|
外壁の仕上げ塗料
|
中〜高
|
気温や湿度の管理が必要
|
ローラー・刷毛・スプレーガン
|
塗装道具
|
中程度
|
部位ごとに適した道具を選定することが重要
|
はしご・安全帯
|
高所作業用の安全確保
|
高い
|
落下の危険を伴うため注意が必要
|
塗装用作業着・手袋・保護メガネ
|
安全と快適性の確保
|
低
|
防塗料・耐薬品性のある素材が望ましい
|
DIYでの外壁塗装は「費用を抑えたい」「自分で家をきれいにしたい」という目的から始められることが多いですが、足場の設置や高所作業のリスク、塗装のムラや剥がれなど、失敗した場合のリスクが大きいのも事実です。
プロに任せたほうが良い理由とその根拠
外壁塗装をDIYで行うか、それとも専門業者に依頼するかで迷っている方は多くいらっしゃいますが、総合的なメリット・リスクを考慮すると、専門業者に依頼することの価値は高いといえます。以下に、プロに依頼すべき理由を整理して解説します。
まず第一に「施工品質」です。プロの塗装職人は、下地の劣化状況を的確に診断し、最適な塗料と工程を選定します。これにより、耐久性の高い仕上がりが期待でき、10年以上の長期にわたって外壁を守ることが可能になります。DIYでは見落としがちなひび割れや雨染みも、専門の道具と知識を持った職人であれば適切に補修できます。
第二に「安全性」です。外壁塗装には必ず高所作業が伴います。2階建て以上の住宅では、足場を組まずに作業を行うことは危険です。塗装業者は作業保険にも加入しており、安全対策も徹底しています。個人で行う場合、落下事故などのリスクが高まるため、万が一の補償も考慮するとプロに依頼する安心感は大きなメリットとなります。
第三に「保証制度とアフターサービス」があります。多くの専門業者では、施工後に保証書を発行しており、塗装の剥がれや不具合があった際には無償で対応してくれるケースが一般的です。DIYには当然このような保証はありません。数年後に不具合が生じた場合、再び費用と労力をかけてやり直す必要が出てきます。
さらに「工期の短さ」も挙げられます。プロの業者であれば、作業人数を確保したうえで天候の管理も考慮しつつ、スケジュール通りに施工を完了させることが可能です。個人で作業を行う場合は休日や空き時間を使っての断続的な施工になることが多く、完了までに数週間以上かかることもあります。
最後に「見積もりと提案の適切さ」です。信頼できる業者であれば、現地調査をもとに明確な見積書を提示し、塗料の種類や施工範囲、保証内容を丁寧に説明してくれます。この過程で費用の透明性が高まり、納得したうえで依頼することができます。
失敗しない業者選びチェックリスト
外壁塗装を専門業者に依頼する際に大切なのが「業者選び」です。価格の安さだけに注目して選ぶと、後々のトラブルにつながる可能性もあります。信頼できる業者を選ぶために、次のチェックリストを活用して慎重に比較検討することが大切です。
- 現地調査を実施し、劣化状況に応じた見積もりを提示しているか
- 見積書に塗料名・施工回数・施工範囲・下地処理の内容が明記されているか
- 一級塗装技能士などの資格保有者が在籍しているか
- 過去の施工実績(写真付き)を公開しているか
- 保証期間やアフターサービスについて明記されているか
- 担当者の対応が丁寧で、質問に明確に答えてくれるか
- 必要以上に契約を急がせず、説明に十分な時間を取ってくれるか
- 口コミや第三者サイトでの評判が良好であるか
- 業者の所在地や固定電話番号が明記されているか
- 工事保険や損害賠償保険などに加入しているか
これらのチェック項目は、すべてが揃っていなければいけないというわけではありませんが、複数を満たしている業者ほど信頼性が高いと判断できます。見積書の内容が詳細であるかどうかは、技術力と誠実さのバロメーターです。
複数社から見積もりを取って比較する「相見積もり」も有効です。金額だけでなく、説明の分かりやすさや提案力なども比較対象とすることで、自分に合った最適な業者が見つかる可能性が高まります。